TL;TR

datetime モジュールの astimezone メソッド を使います。

from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo

lt = datetime.now(tz=ZoneInfo("localtime"))
lt.astimezone(ZoneInfo("US/Pacific"))

Prerequisites

• Python >= 3.6

• tzdata

Windows ではシステムのタイムゾーンデータに直接アクセスできないので tzdata パッケージをインストールしておく必要があります。

また、ミニマムコンテナなど特殊な環境下でタイムゾーンデータが入っていない場合も同様に tzdata パッケージをインストールしておく必要があります。

Python が利用可能なタイムゾーンデータがあるかどうかを確認するには次のコマンドを実行します。

python3 -c '__import__("zoneinfo").available_timezones()'

実行しても set() だけしか出力されない場合はタイムゾーンデータが入っていないということです。下記コマンドを実行して tzdata パッケージをインストールしてください。

pip install tzdata

異なるタイムゾーンの日時への変換

次のステップで変換します

1. タイムゾーン情報をもった datetime オブジェクトを作成する
2. astimezone メソッドで目的のタイムゾーンの日時に変換する

それぞれについて詳しく説明します。

1. タイムゾーン情報をもった datetime オブジェクトを作成する

現在時刻を変換したいときは datetime.now メソッドの tz を指定します。変換元のタイムゾーンとして Python を実行している環境の設定を利用したい場合は ZoneInfo("localtime") を指定します。

from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo

dt = datetime.now(tz=ZoneInfo("localtime"))

datetime コンストラクタを直接呼び出すときは tzinfo に変換元のタイムゾーンを指定します。

from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo

dt = datetime(2025, 1, 1, 0, 0, tzinfo=ZoneInfo("localtime"))

データベースなどから取得した UNIX 時刻を変換したいときは fromtimestamp メソッドの tz を指定します。

from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo

dt = datetime.fromtimestamp(unix_time, tz=ZoneInfo("UTC"))

1. astimezone メソッドで目的のタイムゾーンの日時に変換する

前ステップで作成した dt オブジェクトの astimezone メソッド に目的のタイムゾーンを指定して実行します。

dt.astimezone(ZoneInfo("US/Pacific"))

例

トルコの 2025 年 1 月 1 日 0:00 を米国太平洋標準時 (PST) に変換すると下記のようになります。

from datetime import datetime
from zoneinfo import ZoneInfo

tr = datetime(2025, 1, 1, 0, 0, tzinfo=ZoneInfo("Europe/Istanbul"))
pst = tr.astimezone(ZoneInfo("US/Pacific"))

print(tr.isoformat())
print(pst.isoformat())

実行結果

2025-01-01T00:00:00+03:00
2024-12-31T13:00:00-08:00